ごあいさつ
理事長 渡辺 教(わたなべ きょう)
日本キリスト教奉仕団は、1946年のララ物資救援活動の開始からはじまり、1952年には前身である日本国際基督教奉仕団が設立され、1958年社会福祉法人として現在の日本キリスト教奉仕団に改称となりました。その名前のとおりキリスト教で最も重要な「隣人を自分のように愛しなさい」(マタイによる福音書22章39節)という教えを実践するために「キリストの愛(アガぺ)を持って共に生き、共に歩み支え合って未来を創造する」というミッション(使命)をもって活動をしてまいりました。
社会福祉制度は第二次世界大戦後の混乱の中にあった時代に、貧困者や戦災孤児など生活困窮者を対象として作られたもので、措置制度に基づいて行政主導で行われてきました。当法人の社会福祉法人としての施設運営は1964年身体障がい者の授産施設「アガペ授産所」として始まりました。今日では特定の対象者のみが社会福祉サービスを利用するのではなく、国民のだれもが、利用できる時代になってきました。様々な法改正、計画が策定される中で、2005年に「障害者自立支援法」が制定され、2013年には障がい者が自立する為だけではなく障がい者の日常生活また社会生活を総合的に支援するための「障害者総合支援法」に改正、施行されました。2016・17年の社会福祉法の改正等の制度改革による大きな変化を経て、現在、就労支援、生活介護・施設入所支援、相談支援事業等を座間市、板橋区、新宿区等で展開しております。
また、当法人では1980年より、アガペ交換研修プログラムを行っております。
この交換研修プログラムは、日本が戦時中にアジアの国々に対して行ったことへの贖罪の意味から始めたもので、毎年アジアの国からの研修生を招き交流を行っております。
座間市、板橋区の各施設の名前に冠しております「アガペ」は、ギリシャ語で「見返りを求めない神の無条件の愛」を表しておりますが、キリスト教精神により、アガペの愛を持って、人種、国籍宗教を問わず、また障がいのある人たちに障がいの無い人たちと同じ生活条件を作り出し「安心する」場を提供し、また当たり前の暮らしができる社会、(ノーマライゼーション)が地域の方々と共にできればと願っております。この使命の遂行のために、皆さまの大いなるご支援、ご指導をこれからもよろしくお願いいたします。